「ハチミツとクローバー」をレビュー・紹介





ハチミツとクローバー

あらすじ

・真面目なんだけど要領が悪いイジラレ役の19歳竹本祐太
・世渡り上手だがどこか冷めてる、イジリ役の22歳真山巧
・才能抜群にもかかわらずサボり癖で二度も留年した、トラブルメーカーの24歳森田忍
・酒屋の娘で男勝りだが恋愛には奥手な、21歳の山田あゆみ
・小学生にしか見えない容貌なのに将来有望な絵画の才能を持つ、18歳の花本はぐみ

この五人の美大生が主人公の作品。
全く性格の違うこの五人が成長していく様を、それぞれにスポットを当てて描いていく。
ギャグがとても面白くて、基本明るい漫画です。



8巻と9巻は「藤原デザイン」と「原田組」とかにした方が統一感があった気もする…、まぁそこは気にしませんがね
(C) 羽海野 チカ/集英社
作家名:羽海野チカ
掲載誌名:ヤングユー(集英社)等
ジャンル:恋愛 成長 ギャグ 心理描写 青春 人間ドラマ 天才 大学 日常
巻数:10巻(完結)
各賞:講談社漫画賞
補足:アニメ化、実写映画化、連ドラ化の三冠を果たした化物漫画



魅力(+余談)


ここ数年で完結した作品の中では、デスノと一緒に飛び抜けてます。

上に書いたとおり散々メディアミックスされてきたので、名前くらい聞いたことあるのではないでしょうか?

絶対に読むべき漫画ですよ、これは。

特に、少女マンガ読んだことない人はこの作品から入るといいと思います。

きっと少女マンガを見直すはずです。


…この作品には色んなテーマが散りばめられています。

読み返す度に「あぁ!このエピソードはこういうことが言いたかったのか!」という発見があるんですよ。

後、一話に必ずといっていいほど入る臭いモノローグも胸に響きます。

羽海野さんは恥ずかしがっていますが、その回に描かれたことをこうやって言葉にしてくれるのはありがたいです。

読者としてはその方がその話を消化しやすいですしね。

(もちろん、自分で想像を膨らませて余韻に浸れる余地を残したものなので安心して下さい)


その中で特にメインとして描かれているものの一つに、竹本の成長があります。

ほとんどどの漫画にも「成長」というものは描かれてはいるんですが、ハチクロのこれは寄生獣と並んで一番好きです。

そこで、例のごとく二つの共通点を考えてみたんですが……思いつきませんでした……。

「これじゃ記事になんねぇよ!何かあるはず」と躍起になりましたが、ありません。

その代わりといっては何ですが、ハチクロの竹本と寄生獣のシンイチは全く異なった成長をしていることに気づきました。

そしてそのどちらもが、本当に上手く描かれています。


ハチクロの記事ですし多くは書きませんけど、シンイチは『生き残るため』に成長していきます。

ミギーに寄生されたことで死と隣り合わせの生活に晒されるのです。

その状況に適応しつつたくましくなっていくという感じでしょうか…。

しかし、それに対して竹本は「やりたいことを探すため」=極端に言えば『なぜ生きるのか知るため』に成長していく…という感じですか。

確かに似た方向にベクトルは向いていますが、なるほどこれでは共通点も思いつかないわけですよ。


竹本の「やりたいこと」の話には彼の両親が深く関わってきます。

彼は幼い頃に父親を亡くしてしまい、母子家庭で育ちました。

お母さんを頼むと父に言われた真面目な彼は、母を支えるために勉強して、いずれ母を支えるつもりでいたのでした。

しかし、高二の頃に母が再婚してしまうのです、それも父とは正反対の性格の人と…。


――好きなことをして良い――

この言葉がきっかけで、彼は自分の中身がカラッポであることに気付きます。

ただ漠然とモノを作ることは好きに思えたので美大に進み、ただなんとなく過ごす日々。

そんなある日はぐちゃんに出会って、彼女に恋をするのです。

「やりたいことだらけ」の彼女に、です。


とまぁ、こんな感じですかね。

この材料を元に作者は竹本を成長させるんですが、くどくてすみません、それがすごく良いんです。

上二つの段落を読んでちょっとでも、ん?気になるかも…、と思った人は是非ネカフェでもいいので読むべきです。

きっと読んでよかったと思うでしょうから!

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『寄生獣』の紹介ページ

「仙台に行ってきた」






ここから下には私が好きなシーンについて書きます。

まだ読んでない方は、トップに戻った方がいいです。

既読の方で、「あぁ、そのシーンいいよな!俺も好きだぜ!」って気分になりたい人は…

ここを押したら下まで飛びます。

趣味が合うかは保障できませんが。。









































































好きなシーン
(+余談)


竹本が自転車乗ってるシーンも好きなんですが、森田兄弟の復讐エピソードも同じ位好きです。

羽海野さんは本当に漫画が上手いんだなぁ…、と再認識したシーンの一つですね。

演出と構成の巧みさで、森田兄の葛藤をダイレクトに伝えてきます。

漫画に必須ないろいろの要素を全て満たしているようなシーンだったように思います。


作者はイラストレーターとして既に売れていたようですが、漫画家になってくれて本当に良かった。

こんなに面白い漫画を生んでくれて、本当にありがとう。

ヤングアニマルに移って本当にしんどい思いをしてるそうですが、体を壊さない程度に頑張って下さい。

ハチクロの成功の後だからこそ、あえて自分を追い詰めて新作を描くその姿勢、尊敬します。